Takashi Tsunoda

つのだ
    photo by Yuriko Takagi

つのだたかし[リュート奏者]

1946年生まれ。 68年にドイツに渡り、ギターを学ぶ。72年からドイツ国立ケルン音楽大学リュート科でリュートをミヒャエル・シェッファーに師事。76年に卒業して帰国。数少ないリュート奏者のひとりとして、独奏、室内楽等で活躍し、古楽の草創期を支える。

91年から、メゾソプラノ歌手の波多野睦美とのデュオでイギリスルネサンスのリュート作曲家ジョン・ダウランドのリュートソングプログラムに集中的に取り組み、日本、イギリスを中心に多くのコンサートを行い、高い評価を得る。歌曲の伴奏者として内外の歌手から信頼が厚く、これまでにエマ・カークビー、エヴリン・タブ、ロベルタ・マメリ、ルーファス・ミュラー、石丸幹二、牧野正人ら、古楽を中心に多くの名歌手の伴奏を務めている。

ジャンルを超えた古楽器バンド《タブラトゥーラ》を主宰、日本全国で多くの公演を行い、CDを多数発表。そのユニークな音楽性により国際交流基金派遣公演に選ばれ、インド、韓国、イタリア、オーストリア、スロヴェニア、エジプトなど各地で公演している。聖歌・宗教音楽を演奏する《アンサンブル・エクレジア》を主宰。

モンテヴェルディのオペラ「オルフェーオ」抜粋公演(銕仙会能楽研修所, 1996、ムジカーザ2007)、シェイクスピアの舞台「十二夜」(Bunkamura,2011/串田和美演出)、フランス中世の歌物語「オーカッサンとニコレット」(劇団NLT, 2008)など舞台作品の音楽、「花よりもなほ」(是枝裕和監督, 2006)他、映画音楽も手がけている。 Hakuju Hallで2004年から「古楽ルネサンスシリーズ」の企画を続け、古楽の多様な楽しみ方を発信。

古楽CDレーベル『パルドン』をプロデュースして、リュート音楽と17-18世紀の声楽作品を中心に多くの作品を発表。
「レコード芸術」誌のレコードアカデミー賞、特選盤受賞など、専門誌でも高い評価を得ている。


《CD評より》
『南に帰る』

つのだたかしはただの還暦のオヤジではなく、筋金入りの音楽オヤジである。この音楽オヤジがどれほど深く音楽を愛しているかは、このアルバムからもひしひしと伝わってくる。つのだたかしはむろん、高度の演奏技巧を身に付けているプロのミュージシャンである。しかし彼によってもたらされる音楽はいつだって、商品になることをかたくなに拒んだところで、静かに輝いている。
(音楽評論家 黒田恭一氏)