TABLATURA

タブラトゥーラ


つのだたかし、田崎瑞博、近藤郁夫、江崎浩司、山﨑まさしという、音楽的なバックボーンの異なる5人による古楽器バンド。ヨーロッパの古楽器、民族楽器を使って、変幻自在・不思議な音楽を楽しく聴かせる世界に類を見ないアンサンブル。彼らの手にかかると中世フランスの吟遊詩人の歌も、メンバーの新しいオリジナル作品も、まるで幼なじみに会ったように実に懐かしく響く。柔らかい肌触りの古楽器の音色と今にも踊り出したくなるような軽快なリズム、そして何より音を楽しむという音楽の原始的な喜びを実感させてくれる。

1984年の結成以来、北海道から沖縄まで日本各地の、ホール、神社、美術館、路上など、さまざまな会場でコンサートを開催。1994年から2002年にかけては国際交流基金の助成・主催でカナダ、イタリア、オーストリア、スロヴェニア、エジプト、インド、パキスタン、韓国など世界各地に演奏旅行を行い、各地で絶賛を得る。 2014年には、フラメンコ、ベリーダンスのゲストを迎えて、結成30周年コンサートを行う。

これまでに国内でCD8枚(+ベスト盤1枚)を発表。キティ時代の4枚は現在入手困難であるが、2000年にワールドリリースされた名盤CD「蟹」「放浪」が2015年にワーナーから復刻発売。現在も発売中の「新しい自転車」とあわせ、そのユニークな音楽世界を一望できる。

 

つのだたかし

★つのだたかし[リュート、ラウタ、ウード]

ドイツ国立ケルン音楽大学リュート科を遠い昔に卒業。リュートの独奏・歌曲の伴奏者として国内外で数多くの公演を企画、出演。古楽レーベル「パルドン」をプロデュースして16-17世紀の歌曲を中心としたCD作品を多数発表。古希もすぎ、リュートを弾きながら鼻歌うたって暮らす夢の老境に達している(はず)。

★田崎瑞博[フィドル]

東京芸術大学卒。チェロや各種古楽器を独学。《古典四重奏団》として村松賞・文化庁芸術祭大賞・同優秀賞・東燃ゼネラル音楽賞(旧モービル音楽賞)奨励賞を、《音楽三昧》としてサライ大賞、各受賞。以上のように音楽家としては輝かしい経歴を持っているが、その人間性は決して褒められたものではない。

田崎瑞博
江崎浩司

★江崎浩司[リコーダー、ショーム]

桐朋学園大学古楽器科卒業。第10回古楽コンクール第2位。ブルージュ国際コンクール・アンサンブル部門第2位及び聴衆賞を獲得。「海の嵐」「空飛ぶ笛」他ソロCD多数あり「テレマン/12のメトーディッシェ・ゾナーテン」が2014年レコードアカデミー賞に輝く。NHK・Eテレ「音楽のチカラ」「音楽ブラボー」にマスター役で出演。日本初演の野球オペラ「野球カンタービレ」脚本作曲指揮。

★近藤郁夫[パーカッション、ハンマーダルシマー]

国立音楽大学器楽科打楽器専攻を卒業後、《岡田知之打楽器合奏団》のメンバーとして活動。創作集団「ムーンヴァレー」を主宰してさまざまな公演をプロデュース。古楽オーケストラ、現代音楽、民族音楽奏者とのユニットなど幅広い活動を行っている。ドラム、パーカッションやリズムトレーニングを主体とする「K-Drummer’s Association」主宰。

近藤郁夫
山崎まさし

★山﨑まさし[ビウエラ]

クラシックギターを大沢一仁、フラメンコギターを伊藤日出夫、ホアキン・アマドール他各氏に師事。尚美高等音楽学院卒業後、スペインに渡り、現地のフラメンコ舞踊団の専属ギタリストとして活動。帰国後は内外のフラメンコの舞踊家・演奏家からの全幅の信頼を受けるギタリストとして全国で演奏活動を行っている。無類の猫好きでビウエラのヘッドも猫の顔。

 

お客様からのメッセージ
古楽器なのに新鮮なメロディで、またエスニックな雰囲気もあり、とても楽しいコンサートでした。
(高松・23歳)
アラジンの魔法のランプや空飛ぶじゅうたん、フラメンコetc.…イメージが拡がる拡がる(岡山・27歳)
心の底まで響くような音色で感動しました(福岡・64歳)
世界中を旅したような感動を覚えました(静岡・42歳)
初めて見た楽器もあり、繊細な音色に感動しました(高松・64歳)
みんな楽々と弾きこなしてるように見える。その裏に高い優れた音楽技術が保たれているのがすごい。
 人と音楽がずっと近くて、とにかく楽しい。(東大阪・31歳)
あの時代の音楽がこんなにも楽しくいきいきとしたものだったなんて!(飯能・39歳)
日本にもこんなバンドが存在するとは! 久々に血が騒ぐような感じです(杉並・32歳)
うきうきしていてとても楽しい気分になってくる(高松・9歳)
今度は野っぱらでやって下さい(倉敷・33歳)
今にも踊り出してしまいそうでした(清水・21歳)
ホールでは踊れないので家に帰ってCD聴きながら踊ります(つくば・29歳)
まるで音楽の祝祭移動日です(宝塚・33歳)
笑いすぎて苦しかった(広島・22歳)
心の奥がドキドキするような不思議な気持ちになります(松戸・46歳)
元気が出ました!(神戸・34歳)
また、来たいなあ(三島郡・36歳)
自分の中の余計なカタマリをとかしてくれる(藤井寺・26歳)
なんだか美しくて右目から涙が出てしまいました(比企郡・27歳)
なつかしくて涙(南河内郡・22歳)
楽しい楽しい楽しい!(秩父・44歳)

 

タブラトゥーラについて・・・佐々木節夫(音楽評論家)
 タブラトゥーラを初めて聴いたのはもう10年以上も前のことだ。デビューコンサートのテープを送ってもらって「こんなに素敵な音楽会の在り方もあったのか」とほとんど賛嘆の気持ちで聴き、終わるとまた頭から繰り返して楽しんだ。
 その時のタブラトゥーラ観は今でもまったく変わることなくつづいている。澄みきった空気が眼前に拡がり、その光や淡い色彩が、風の薫りが、音楽に化身していて、これ以上に自然な音楽はない、という感じなのである。
 それ以来このグループの東京周辺でのコンサートには必ず誘っていただいて欠かさずに通っている。これもこのグループがいつでも<しなやかな全力投球>でステージを務める、その潔さと嫌みのないサーヴィス精神に惹かれてのことである。
 タブラトゥーラの舞台をご存じの方は、彼らが楽譜や譜面台を一切用いないで、緩急自在なステージを作り上げていることにお気づきのことだろう。楽譜に書き記すことのないヘッド・アレンジを身に付くまで自分の物とし、ソロの順番や長さ、曲順や途中に入るお話なども含めて、コンサート全体のスムーズな起伏を伴った進行ぶりは、クラシックとポピュラーの両方を通じても例のないほんとに快適なものである。こうした2時間ほどのステージには、空白の時間や無意味な時がまったくなく、団長つのださんから「早いもので、もう最後の1曲になりました」と告げられると、本当に我を忘れて聴き惚れていたことに気付くのがいつもである。
 趣味がよく品のあるエンターテインメント、それこそがタブラトゥーラの身上だろう。それは同時に、自作と他作とを問わずに演奏する音楽への誠心、それが聴き手に素直に伝わるようにとの日頃の修練、さらに加えて野暮を嫌い、聴きてとよろこびを共有しようという姿勢に支えられている。
 ジャンルを越えた音楽への共感が得られるこの爽やかで意気高いグループに、僕は聴くたびに賞賛の拍手を贈ってきたし、これからも彼らの魅力から離れられそうにない。

 

タブラトゥーラ「蟹」 に寄せられたコメント(抜粋)

タブラトゥーラ様式のポップ・ミュージックと自称する彼らの音楽は古くて新しい響き、気持ちよくて不思議なサウンドだ。
CD(ジャーナル 2000年3月号)

古楽という言葉の持つ学究的なイメージからはほど遠い、文字通り音を楽しむ音楽の喜びに満ちたユニークなグループだ。
(グラモフォン・ジャパン 2000年3月号 星川京児)

安易なリスナーをも気持ちよく音楽の深淵に引きずり込み、気づかぬうちに広大な宇宙に打出してしまうところが、この楽団の魔法の真骨頂かもしれない。
(グラモフォン・ジャパン 2000年3月号 大島豊)

「僕は音楽聴く時にいろいろ景色を想像しながら聴くんですけど、従来の中世ものだと田園とか古い街とか人々の祭りみたいな情景を心に浮かべていたんです。ところが今度の『蟹』のオリジナル曲はそういう景色も浮かぶけど、例えば首都高速を走りながら新宿の高層ビル郡の夜景の中で聴いても、すごく心にマッチする気がしたなぁー。」
(アントレ 2000年3月号 朝岡聡)

古楽の楽器を片手に現代の大道芸人たちが、中世と20世紀の間を行ったり来たり。いとも透明な歌声も加わっての音作りは時代を超えた魅力。演奏者自身が楽しんでいるところが実に良い。
(朝日新聞 クラシック試聴室 2000年3月17日 金澤正剛)

さまざまな古楽器の響きや女性ヴォーカルによって流れてくる中世風の音楽は、懐かしさと親しみを伴って時代を超えた不思議な幻想に誘う。
(現代ギター 2000年4月号)

世界に類を見ない古楽器バンド、タブラトゥーラの新譜『蟹』はワールド・リリース。心が切なくなるようなほの温かいような、抱き締めたくなる盤だ。
(ぴあ 2000年4月3日号 伊熊よし子)

中世の吟遊詩人(トルバドゥール)が人々の心の泉となったように、世紀末の音楽詩人タブラトゥーラも現代人の心を癒す。これはワールドリリースの快挙を成し遂げた記念のディスクだ。
(FM fan 伊熊よし子)

タブラトゥーラのモットーはどこの色にも染まらないもの。独自の音楽は、幻想的な架空の国に迷い込んだような錯覚を起こさせる。
(日本経済新聞 2000年3月22日)

西洋と東洋のいにしえの香りをミックスした、手作り風おもちゃ箱のような、ときにほほえましく、そして懐かしいサウンド。
(bounce 2000年3月号 山田朋実)

祭り太鼓に興奮を覚えるのと似て、体の中に眠るリズムを呼び起こしてくれる音楽だ。あたたかく懐かしく、不思議で手触り感覚のアコースティック・サウンドは、聴き手のセンスさえ合えば病みつきになる可能性大。・・・波多野睦美の澄みきった高原の空気を思わせるヴォーカル、音と一緒にタブラトゥーラのイメージを作り上げる望月通陽の染絵ジャケットなど、作り手の愛情も伝わってくる気持ちのいいCDだ。
(音楽の友 2000年2月号 山尾敦史)

タブラトゥーラのきかせてくれる無農薬、有機栽培の音楽に耳をすましていると、のびのびと育った野菜の、あの勢いのよさのありがたさがわかってくる。そして、同時に、この自然体の音楽は、ぼくらが今いるこの場所の空気の淀みと濁りにも気づかせてくれる。
(Esquire  2000年5月号 黒田恭一)